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好きなものの備忘。

ななみんの夢 - WUG徳島感想

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 Wake Up, Girls! FINAL TOUR - HOME - ~ PART Ⅲ KADODE ~徳島・鳴門公演に昼夜で参戦したので感想を残します。

 

 画像は帰りの飛行機から撮った徳島(鳴門)。徳島、というか四国自体が初上陸だった自分にとっての徳島は「阿波おどり」ぐらいの印象だったのが正直なところ。しかし今回の公演を経て、ななみんを育んだゆったりとした性格の土地、WUGのライブで訪れた想い入れのある地になった。

 

以下、公演のネタバレを含んでいますのでご注意下さい。

 

■道中

 金曜日、早めに仕事を切り上げようと思ったら夕方に修正案件が飛び込んできて対応に追われる。にやけながら「これじゃ徳島行けないね~」と煽ってくる上司に愛想笑いで応対し、なんとか20時頃に目処がついたので残務は来週の自分にパスし、キャリーケース片手に退社。東京駅に着いたらバスの出発までは40分ほど余裕があったのでネットカフェでシャワーと着替えを済ませようとしたら満室と案内されたので、仕方ないから近くのラーメン屋で夕飯を手短に済ます。無事にバスに乗り込めたがスーツ姿で夜行バスに乗るのは初めてだった。出張ということをしたことがないのだけどこういう感じなのだろうか、多分違う。

 土曜日朝方、まだ薄暗い大阪で降車。1時間ほど時間が空いたのでガラガラ引きながらコンビニと磯丸水産の明かりくらいしかない街を歩く。そんなところでシャワー付きのネットカフェにありつけたので無事人権を取り戻した。そうして徳島行きの高速バスに乗ったところ、珍しく隣の人が小綺麗な女性だったのでできるだけ小さく縮こまってオタクでごめんなさいと思いながら寝ていたら、鳴門付近でガサゴソ音がするので横目に見てみたら水色のウインドブレーカー纏うオタクに変身していて笑った。聞けば徳島駅で降りるよりも途中の高速鳴門で降りた方が良いとのことで、それに習って自分も降りた。タクシー乗り場でワグナーでしかない見た目の2人と声を掛け合い相乗りして頂けることに。そうして9時頃に会場着。徳島駅まで行っていたら1,2時間遅れて着いていたので良かった。

 香川のWUG仲間が車を出してくれて色んな徳島ラーメンを食べに行くことができたり、理由あって深夜の徳島を1時間半歩く羽目になったのだがそこで優しくしてくれた方がいたりと、人の暖かさに触れた時間となった。とまぁそんな感じで徳島公演の感想です。

 

 

■ななみんの夢

 岩手公演を観た時に「ななみんは徳島で何をするんだろう?」と思った。その為、特に気になっていたこの徳島公演。そうして公演で待ち受けていた"ななみんワールド"、それは蓋を開けてみれば岩手公演での彼女の発言へのアンサーだったように感じた。

 

 岩手公演での会場企画はお当番の奥野香耶さんが地元・岩手への想い、そしてもうひとつの地元・WUGへの想いを歌うという、彼女がやりたかったことをやった時間となった。それまで「楽しい」が満載だったHOMEツアーの会場企画でも、この公演ばかりは感動的な雰囲気に涙を流す人も少なくなかっただろう。そんな会場を見渡してか、「ワグナーさんにはやっぱり笑顔が似合うよ」と最後のMCで言ったのは山下七海さんだった。他のメンバーがエモいMCをした時に後ろを向き泣きそうな顔を隠していたその日の彼女の言葉。それは涙の公演を否定するという言葉では勿論無かったのだろうが、自分の地元では笑顔の公演にしようという自身に対する決意表明のようなものだったのだろうか。

 

 ベースが鳴らす一音目。耳に入った瞬間に何の曲かを判断し、脊髄反射で「シャンシャンシャンシャン!」とコールが出てくる。会場企画一曲目は『オオカミとピアノ』。グリフェスでの人気投票の一般・FC共に上位15曲に入り、WUGというコンテンツでも重要な役を担っていることが判ったと言う山下さん。WUG楽曲でもトップクラスの盛り上がりが理由の一つであることも理解しているだろう。昼公演では最後のサビで他のメンバーが合流し7人で歌うという演出。皆でシャンシャンし会場はたくさんの笑顔で溢れることとなった。

 一方で凄まじいのが夜公演。2番に入ったところで階段に腰を掛けて、その姿で歌うのかと思えばまさかまさかの眠りについてしまう。何が起こっているのか分からない状況で、袖から他のメンバーが代わる代わる現れ、代わりに2番を歌う。

 これは何だったのか。結論から言うとこれこそが山下さんがずっとやりたかったことだった。彼女は自身の夢「ステージ上で寝る」ということに誰よりも真剣であった。それをどう実現するかと考えた時に、この曲の2番歌詞「うたかたの」に睡眠チャンスを見出した。夢になぞらえればステージ上で寝られるのではないか、と。しかし岩手、熊本と感動的な企画を他のメンバーが見せたのに「果たして自分はステージ上で寝ても良いものか?」と一時は自問したようだが、長野で高木さんがDJして餅撒きするという話に背中を押され、実行に移せたと言う。それに対して高木さんは「私は踏み台だったの!?」と不服を申し立て、田中さんはこの演出を聴いた時「とんでもねぇな」と思ったらしい。そんなMCを聴いて笑い転げていた。そして公演最後に締めの一言を振られた山下さん、会場に向けて「良い夢見ろよ!」。徳島という土地はこんな天才を育めるのか。

 それにしても眠っている時は彼女は何を思っていたのだろう。他のメンバーが歌う姿を"うたかたの夢"と捉えていたのであれば、それはまたエモーショナルな感情が沸き起こりますね。MCで言った「いつかメンバーもまた徳島に来て欲しい」、それがただの決まり文句ではない本心からの夢であると思うし、それが叶う日が来ることを願いたい。

 

 まだシャンシャンの感想は続きます。やはり山下七海さんは仕草がとてつもなく可愛い。奥野さんですら彼女から見習いたい女子力はあると言うほど。サビ前のシャンシャン煽りで会場にマイクを向け、耳に手を当てるポーズがとても可愛いんだが、この可愛い煽りと対極にあたる格好良い煽りをするのが少女交響曲吉岡茉祐さん。耳に手をあて「来いよ!」と言わんばかりに手で煽る。夜公演のオオカミとピアノではそんな吉岡さんが黒衣装に赤マントを羽織り、プリンスとして登場。FANTASIAでの『outlander rhapsody』での演出とも重なるわけだが、徳島公演がその黒衣装だったのはその為だったのだろうか?そうであれば、いやそうでしかないのだろう、熱い演出だ。勇者まゆはあの様にしてななみ達を仲間に誘っていったのだろう、そんな光景に思いを馳せる。

 

 

 会場企画では続けて『千と二百の物語』/『ワグ・ズーズー(昼/夜)、『ここにしかない徳島』を披露。アップテンポな明るい曲で会場全体と笑い合い、徳島愛を笑顔で歌い抜いた。

 地元への想いを歌い、やりたいことをやった。岩手公演で奥野さんがやり、徳島公演ではそれを山下さんもやった。しかし確かに感じるのは彼女達が見せた各々の想い。岩手で山下さんが放った言葉、それに対する彼女自身からのアンサーを観ることができた徳島公演だった。素晴らしかった。

 

 

 

 

 

■ハートライン

 昼公演、『スキノスキル』の多幸感に包まれていたところに、まさかまさかのイントロが流れてきて最初は何が起こったか分からなかった。私は『ハートライン』の\かやたーん/コールで生計を立てているオタクなので本当に嬉しかったです。明日からも頑張って生きます。

 

 Dメロでのよぴまゆコール。昼公演ではよぴまゆが向き合い、片方が歌っているところを正面で片方が受け止め、煽り立てる構図となっていた。横須賀公演でのハートラインを思い出し笑顔になる私。

 しかし夜公演ではなんと青山さんが今日の主役・山下さんを引っ張ってきて、向き合い歌唱に加える。続く吉岡さんも同様に。その状況を認識したワグナーはこの日だけのななみんコールを徳島という地に響かせ、山下さんを労った。

 被せを疎む方には申し訳ないですが、この流れが本当に好きだ。岸和田のノンダイがハートラインのよぴまゆコールを生み、岩手の「全然こっち見てくれない…」「中合わせで歌うのがエモいんじゃん!」という2人のやり取りがあって、それが横須賀で見つめ合いながら歌う形を作り上げ、それがまた今日別の意味を成していって…そんな過程を見てるのがとても楽しい。ハートラインをありがとう。

  

 読んで下さった方、ありがとうございました。次は愛知・一宮!以上です。

 

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