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好きなものの備忘。

笑顔のKADODE - WUG熊本感想

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 Wake Up, Girls! FINAL TOUR - HOME - ~ PART Ⅲ KADODE ~熊本公演に昼夜で参戦したので感想を残します。

 

 横須賀が2週間前であることに実感が湧かず、かといって市原が半年前なのもなんだか受け入れ難い。公演数が折り返したとはいえ千秋楽まで2ヶ月もない。もしかして私達はとてつもない歪んだ時空にいるのではないかと感じながら、HOMEツアー最終章"KADODE"が始まった。

 「WUGってほんと良い曲ばかりだよなぁ」そう実感するのは彼女達の代表曲で彼女達の歴史を辿るかのようなセットリスト。思い返すと以前にも似た気持ちを覚えたことを思い出す。それは昨年5月に開催されたGreen Leaves Fes.昼の部を終えた時のこと。人気投票の結果を並べただけ(語弊はある)の2時間強はひとつのライブとして不思議なほどに仕上がっており、満足度がとても高いものだった。やはりそれは流れ知らずの曲個々が持つ強さやWUGちゃんのパフォーマンスの高さあってのものだろう。そのかいあってか私の周りにはグリフェスからワグナーになった人が結構いる。このKADODEも、残席が限られているのは分かっているが、SSAへの足がかりとしても色んな人に足を運んでもらって、WUGちゃんの魅力に触れて欲しいと願うばかりである。

 

 

以下、公演のネタバレを含んでいますのでご注意下さい。

 

少女交響曲

 周りのワグナーとKADODEの開幕曲を予想していたが見事に全員外した。そんな予想外の開幕曲であった少女交響曲だったが、イントロの一瞬で曲を察し、PartⅠの『SHIFT』を思わせるようなWUGちゃんのシルエットで一気に高まり「Wake Up, Girls!」のコールが会場に響き渡る。

 1曲目という喉が万全な状態で望める少女交響曲、最高に気持ちが良い。"FANTASIA"での少女交響曲は公演を締めるラスト曲であった。ライブの最後の最後、しかも前がセブクラとハートラインというコールでわんさか盛り上がる2曲であった為、私達は疲弊し切った喉の状態で少女と対峙せざるを得なかった。勿論残りの力を絞り出すことが熱となり、岩手夜のような最高の少女交響曲を作り上げた結果もあるのでどちらが良いというものでもないけども。とにもかくにも、これからのKADODEのスタート、最初からフルスロットルで望んでいきたい。

 

 

7 Senses

 ひっさびさに「Seven Senses Wake up Go!」ができて満足すぎる。あそこでWUGちゃんと一緒にするジャンプがさいっこうに気持ち良いんすよね…。コールも大きくしていってアウトロまで楽しみたい曲なのでぜひぜひ。

 

 

 

■会場企画

 よっぴー・まゆしぃ・ななみん、3人集いしはチーム西日本。 故郷を後にし、駆け出した頃を思い出しながら披露したのは『カケル×カケル』。大好きな曲をここ熊本で、しかもWUGちゃん歌唱で聴けるとは。この発想は全く無かった。素晴らしい発想の選曲です、青山さん。そしてPartⅡまでの2次元のWUGちゃんで演じるリーディングライブとは違って、3次元のWUGちゃんの物語を伝えた3人での朗読劇。MCでも空港での話やプリクラを撮った話、3人での微笑ましい過去を聞くことができた。方向が真逆ではあるが同じく地方組のあいちゃんとかやたん、そして関東組のみにゃみとみゅーにもそれぞれ彼女達だけのエピソードを耳にしたことがある。そんな7人での時間とはまた違った時間に触れられたようで嬉しく思えた。

 

  続けて青山さんが披露したのは『わたしの樹』。岩手公演での奥野さんの企画は私にとっては意外でもあった、彼女の中のまっすぐな想いをのせたものだった。対して熊本公演での青山さんはとても直球に想いをのせるものだった。と、結局表現は一緒なのだが聴いてる者の心に働きかける演出に感動せずにはいられない。青山さんにとって想い入れのあるホールに彼女の声だけが響く。恥ずかしながら感動の余り、曲が始まって秒で泣いてしまった。

 夜公演では夜更かしして書き上げたという手紙に想いをのせた青山さん。直後のわたしの樹では途中で感極まり声が途切れてしまう。そんな彼女に向けて、水色のペンライトを捧げたり、代わりに歌ってあげたりと咄嗟にタチアガッたワグナー、流石である。夏に行われたわぐらぶのFCイベントで解放区の歌詞を飛ばしてしまった時に即座に歌ってあげたワグナーさんがいたことを思い出す。青山さんがワグナーに想いを伝えてくれたように、ワグナーも青山さんに想いを伝えたい。この相互感がWUG現場での堪らないところ。

 

 そんなワグナーに対して感謝を述べているところで「皆の顔が見えないんじゃー!客電あげろー!」と言った青山さん。流石にカッコ良すぎて笑った。現状私的ベストMCです。

 そんな青山さんへのメッセージとしてサブリーダーの奥野さんは「よっぴーがいたから自分は何もしなくて済んだ」と冗談交じりに言った。私はそれがとても真に近い言葉であると感じた。青山さんのMCってグダグダだといじられることが多いけど、良いMCを思い返すとかなりの割合でそれが青山さんのものだったりする。面白いことを言ったと思えばいきなりエモみに溢れたことを言う。不安な時には不安と言い、寂しい時には寂しいと言う。彼女の言葉が後に控えてるからこそ、その安心感で奥野さん始め他のメンバーは自分の言いたいことを言えていたのだと思う。大宮公演での「寂しい!!!」には誰もが頷いた。そんなリーダーがいたからこそサブリーダーも岩手では寂しいと言えたんじゃないかと思っている。

 

 この熊本の地にWUGとして足を運びたいと言っていた青山さん。会場の真横には震災の爪痕が未だ生々しく残る熊本城があった。ただそれでも確かに、着々と復興を見せている様子は伺えた。

 

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 そんな復興の過程をこれからもずっと横で見届けてくれそうな立派な樹が場内広場にあった。他の樹に比べて突出して大きかったので、熊本城に寄ったワグナーさんの多くの目に止まったのではないかと思う。青山さんがわたしの樹を歌う後ろでは熊本を映したPVが流れていた。その中に熊本城を横目に映っていた、猛々しい樹は恐らくこの樹であったろう。

 

 

■HIGAWARI PRINCESS (PRINCESS YOSHINO Ver.)

 青山さんの現在から過去へ遡るスライドショーが流れる。そうして流れる”TODAY'S PRINCESS…"に続けて青山さんにフォーカスされ曲が披露される。いつもの素敵なステッキとは違い、上品な傘を差しながらダンスパフォーマンスで魅せる。なんで傘なんだろうという考察は今後の公演の楽しみにしておく。しかし気になったのは他のメンバーと思わしき写真が並べられていたところに青山さんがフォーカスされたこと。これは日替わり制度が来るのだろうか?熊本1人→大阪2人→長野1人→徳島1人→愛知1人→仙台1人・7人…なーんてこともあるのかなと思ったり(先日のぺらじが伏線として)。言うだけタダなので言ってみました。なんにせよヒガプリ大好きマンなので次のプリンセスにも期待です。

 

 

■言葉の結晶

 そして待望の新曲の披露。MONACAの誰の曲だろう?と会場のワクワクを感じ取ったのか、WUGちゃんはニヤニヤしながら「聴けば分かる」と言った。流石の私達も「そんな聴くだけで簡単に分かるわk(曲が流れて数秒)広川恵一👈👈」となってしまったぐらいに広川さんみのある曲となっていた。I-1の『Jewerly Wonderland』が持つ高貴さを感じもするが、迫力のあるWUGちゃんの歌唱に圧倒される。そして目を奪われるのは激しい振付のダンス。が、全てを追うにはとてもじゃないが目が足りない。あれだけ忙しい中でこんなにも難しい曲のレコーディングやダンスレッスンをこなしていたのだと思うと頭が上がらない。「腕組んで目瞑ったまま聞き入らないでねw」とダンスを見てもらいたがっていたが、そう言ってしまうぐらいに骨が折れる練習だったのだろう。

 

そ ん ざ い だ け で

う つ く し い も の

 ここでの一文字ずつのパート分け、上からのスポットライトが7人を代わる代わるの7色が照らし、往復するように今度は白いライトが7人に降り刺さる。そう見惚れているところでまゆしぃのソロパートと息が詰まる無音、そこからの大サビの彼女たちの歌声でガツンとやられる。視聴動画、ほんとここから先がすごい。なのでぜひ多くの人がCDを手に入れてフルで聴いて欲しいですね。

 

 

 そしてこんな素晴らしい曲を提供してくれた広川さんには感謝しかない。Jewerly Wonderlandは広川さん曰く"I-1 Club集大成としての楽曲をどう落とし込むか考えた"結果のものらしいので、この言葉の結晶は広川さんが思う"Wake Up, Girls!の集大成"なのかもしれない。そんな強さに満ちた曲に最高の歌声とハイレベルなダンスパフォーマンスで応えたWUGちゃん、最高です。

 

 

■ 極上スマイル

 みにゃみの「笑顔」というフレーズからお約束のように連想されるのはやっぱりあの曲。思い返すとPartⅠ"Start It Up, "では『7 Senses』があった。この曲によってWUGちゃんと私達は約束の時へと走り出すことができたのだった。そしてHOMEツアーに込めるWUGちゃんの想いに感情が溢れてきたPartⅡ"FANTASIA"では『少女交響曲』があった。素直なWUGちゃんの想いが乗るような曲であり、そんな彼女達へ私達が募る想いをまとめ上げてくれる強さがあった。このように、公演を象徴して、彼女たちの想いがたくさん詰まった場所、それがHOMEツアーの公演のラスト曲。そして幕を開けたツアー最終章"KADODE"でそこに置かれたのは『極上スマイル』だった。「(KADODEについて)この門は閉じるための扉ではなく、開くための扉」であることを伝えたかったと言ったまゆしぃの想いもここにあるのだろう。

 

 

■想い出のパレード

 FINAL LIVEのタイトルが決まった。"想い出のパレード"、思い出ではなく、想い出とした。思うは自分だけで完結してしまえるが、想うは相手がいてこそ成す言葉である。このタイトルを考えたのはWUGちゃんだという。HOMEツアーの演出や企画を思い返すと、独りよがりなものでは決してなく、どんなところにも彼女達の想いや、スタッフさんの彼女達へ込めた想いがあった。それだけに私達は喜楽に富んだ時間を過ごすことができたのだった。そして彼女達は約束の場所でも変わらず想いを大事にしてくれるのだろう。それが嬉しい。

 

 とても感情に溢れた熊本公演だった。次の大阪公演はまゆしぃの地元ではあるものの、企画自体はWUGちゃんとしてのものらしい。3Daysの5公演、果たしていったいどんな公演になるのか楽しみで仕方ないですね。以上です(今年も当ブログを宜しくお願い致します)。

 

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