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好きなものの備忘。

それはきれいな涙。 - Aqours4th感想

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 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~ 東京ドームでの公演に2daysで参戦してきました。同じく現地や各地のLVで参戦された方々はお疲れ様でした。どこまで自分が感じたことを残せたかは分からないですが、自分なりに感想を書いたので良ければ見ていって下さい。

 

 

約束の地と光の海

 

 当日は早めに秋葉原に行って、お世話になってるフォロワーさんと神田明神でライブの成功を祈願したり、ライブ前のワクワク感を高め合ったりした。特に誰しもがここ数日考えていたであろう「4th開幕曲予想」で盛り上がった。やはり本命は君ここですよねとか1期2期のOPもあるなぁ、スリワンでぶち上がりたい!などなど。予想というよりは希望になっていた気もする。個人的には開幕WBNWを推していたが同調者は見つからなかった。

 

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 神田明神から大通りをそのまま進むとたどり着く。2期12話でAqoursが集って決意を込めた歩道橋、そしてその背に映るはドーム。生で観た時はとてもグッとくるものがあった。劇中のAqoursと同じ順路を辿れたような気分になれるし、ドームが見えた瞬間がたまらない。次回、強くお勧めします。

 公演にあわせて発行されたスポーツ報知特別号は、大見出しに"約束の地”と銘打った。この地が2年半ぶりという人は少なくはないだろうし、それは演者9人にとっても同じことであろう。たくさんの想いが詰まっている地だからこそ、公演前には楽しみと、そして同じくらいの緊張感が入り混じっていた。

 

 Day1は1階スタンド席・Day2は2階席だったのだけど、珍しく2階席にはDJ警備員がいて、諸注意を読み上げた後に「アリーナや1階席より盛り上がれますよね~?」と客煽りしていて笑った。こういう端席同士の一体感のある盛り上がりが好きなので開演前から楽しい時間を過ごせた。下の人からしたらなんで盛り上がってんだ?という感じだったろうけど。

 そして公演の始まりの合図で照明が落ちる。散り散りだったサイリウムの光が徐々に集い広がり、まさに"光の海"と呼ぶに相応しい光景を作り出した。特に2階中央最後方(最高峰)から見る、一面に広がる景色の綺麗さには言葉を失うほど。

 

 そして公演が始まるとまさかの生オーケストラの登場。メイン画面に表示されるは演奏”浦の星交響楽団”、そしてそして指揮"加藤達也"さんと名前が出た時には流石に高まらずにはいられない。そこからサンシャイン!!のメインテーマで始まる4thライブ。その後の幕間でもオーケストラの演奏にアニメ映像を乗せ、演奏に聴き入ったりクラップで盛り上がったりと。さらには『起こそうキセキを!』を演奏し、次いで『キセキヒカル』を生演奏で披露するのはとても良かった。あまりにも贅沢すぎて多幸感に包まれました。

 

 (クリック/タップで再生)

 

 個人的な話、Aqours3rd大阪直前にWake Up, Girls!(WUG)の解散が発表された悲しみで、大阪・福岡公演はLVすら行ってなかったので、聴くことができていなかったこの『キセキヒカル』。それを今日やっと生で、しかも豪勢な演出で聴けたことがとても嬉しかった。ありがとうございました。

 

 たくさんの凝った演出に湧いた4thライブ。「その発想はなかった」で何度も驚かせてくれ、「その発想はあった」の実現に何度も感謝した。

 

 

 

想いよひとつになれ

 

 そんな中、私が最も心を動かされた演出は何と言っても『想いよひとつになれ』だった。

 ライトが照らす先にたたずむ逢田さん。そしてその横にあるピアノを観て、1stライブで演奏したように「今日も弾くんだな…」と察し、緊張の面持ちの逢田さんに向けてか、息を呑んで見守るのは一面の桜色。しかし曲が始まって間も無く演奏は途切れてしまう。その時席を立ってこちらを見る表情が、1stでのあの時の表情を思わせて会場全体の時間が止まったようだった。そんなところにステージの両サイドへスポットが当てられ、その先にいたのは2年生組。2人は逢田さんの元へゆっくりと駆け寄り、彼女のある想いを温かい表情で受け入れた。そして始まるは『想いよひとつになれ (Aqours9人Ver.)』。

 披露後に逢田さんは「ずっとこの曲を9人で歌いたいと思っていた」という想いを述べ、目には嬉し涙を浮かべる。”離れていも気持ちは一緒”、その尊さを歌う曲であったとしても実際に一緒に歌う”IFの物語”を願っていた逢田さん。けどそれは梨子もきっと同じ想いであったろうし、残りの8人の演者とキャラクターだってそう。そして何より私達も。ボロボロ泣いていた自分が言うのも何だが、皆が笑顔になれるとても素晴らしい演出であった。

 

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曜「じゃぁ次は9人で歌おうよ!

  全員揃って、ラブライブに!!」(1期12話)

 

 そして印象的だったのがDay2での逢田さんの表情である。冒頭の演奏を止めて椅子から立ち上がるシーン、前日と打って変わって見せたのは晴れやかな笑顔。それはまるで8人と歌うことを心の底から喜んでいるようであった。当然それを見てオタクはまた泣いてしまうわけです。

  

(クリック/タップで再生)
 

なにかをつかむことで
なにかをあきらめない (『想いよひとつになれ』)

9人としてのAqoursで歌うこともあきらめてはいなかった、と。いや、あの…畑亜貴先生!!?!

 

 この時の振付がとても良くて、最初期の千歌・梨子Ver.(世に出回ったことはない)ではなく、作中で梨子が抜けたことによって再構成された千歌・曜Ver.に、改めて梨子を迎え入れて構成し直したことが分かるものになっていた。梨子がメンバー一人ひとりにハイタッチで迎えられたり、千歌と曜の間に梨子が入って3人で笑い合いあったり、曜と梨子のデュオがあったり。最高だったなぁ。

 1stでは逢田さんを応援すべく一面の桜色であったのだろうが、4thのDay1を経てDay2ではみかん色やライトブルー、他色がチラホラ増えていた。逢田さんもMCでそれに触れているのがなんか良かった。3rdを思い返すと埼玉Day1でバラついた色模様の『MIRACLE WAVE』だったのがDay2ではみかん色が明らかに増えていた。その色には伊波さんへの想いが乗った結果だと思うのだけども、一方で願い叶えた今の逢田さんとしては『想いよひとつになれ』は9色の景色を思い描いているのかもしれない。

 

 

■Thank you, FRIENDS!!

 

 (クリック/タップで再生)

 

 ライブが終わってからというもの4thのテーマ曲『Thank you, FRIENDS!!』をずっと聴き込んでいる。もっと早く、ライブ前にこの状態になっていたらもっと響いてたのかもとなるのだけど、やはり人にはそれぞれ刺さるタイミングというものがあるので仕方ない、と思うことにしている。特に思い返すのは目と耳に残った、間奏で代わる代わる歌うソロパート。

 

叶った願いはいくつある?
これからも叶えようよ
生まれてくるトキメキの数は
ああ数え切れない!
海風に
誘われて
ココロには
波が立って立って
どこへどこへ向かえばいいの?
みんなと探そうか!  (『Thank you, FRIENDS!!』)

  ここのパートはセンターカメラに次々とメンバーがフレームインしてきて、それぞれが力強く歌うので視聴覚に印象強く残る。私的にとても刺さったのがDay2の諏訪さんだった。序盤の『HAPPY PARTY TRAIN』に始まって、Day1で泣かなかった『キセキヒカル』にDay2で泣いてしまったのは完全に諏訪さんのソロパートの影響だった。そしてサンフレが追い打ちかけるように心に響く。こう、3次元の特権では決して無いが、こういう成長面っていうのを感じた時にはとてもグッとくるんですよね。そうした個々の想いの込もったソロパートでの歌声を経ての、9人で重なった「みんなと探そうか!」が最高に響く。そしてソロ版CDではさらにここをあらためて個々に落とし込めて聴き比べられるのでとても良い。

 

 

Aqours

 

 アンコールと最後の挨拶を終えてステージを後にし、イヤモニを外したAqoursの耳に入ってきたであろう「Aqoursコール」。Wアンコールだった。その時どう思ったのかは分からないが、歓声に応えて出てきちゃった9人の表情に少なからずでも表れていたのだろう。笑顔や驚きの表情を見せる者もいれば、やはり感極まっていたメンバーが多かった。私があの日いた最高峰からの景色は抜群であったが、あの時9人のいたステージから見る景色はどんなものだったのだろう。

 東京ドームに立つこと自体を「挑戦」と位置づけるメンバーがいて、「期待以上のことをしないと満足してもらえない」と言うメンバーもいた。そんなある種プレッシャーの様なものも感じていたであろう彼女達に対して送られたAqoursコールは、紛れもない熱い称賛であった。「感謝を伝えるから泣かない!」と宣言して見事本編中耐え抜いた鈴木さんが、このWアンコールで流した涙が印象的だったが、それは他のメンバーでも同様だろう。

 そんな中でもしっかりしめないとと声を発したのが伊波さん。最後に感謝を伝えようと他のメンバーに働きかけたのが、なんとドームの観客に対して生声で感謝を伝えようというもの。ここで数万人が固唾をのんで静かになるところにまず凄みを感じるのだが、続けて発した9人の感謝の言葉が、最後方の私の耳にもしっかりと届けられたのであった。良くも悪くもアンコールが形骸化すると感じる中、この日のAqoursコールは観客と演者が、互いに求め合って、互いに感謝を伝え合うものだった。私はあれこそがアンコールだと思った。もちろんあのコールは、Aqoursにまた出てきて欲しかったわけではなく、賛辞や感謝を伝えたかったものなのだろうが。これぞライブ、あの瞬間の尊さは思い出すだけでも泣ける。

 

 私はWUGのオタクでもあるので少し触れたいことがあって。アニサマ2018にて、来年3月に解散するWUGに対してのはなむけに、Aqoursを始めとしたWUGとゆかりがある出演者達がサプライズメッセージを送った。そしてそれを観たWUGの面々は、驚き、涙を流しながらも、それでも凛として歌い抜いた。あの日そんな感動的な出来事があった。そしてそれを観ていた降幡さん達が「きれいな涙だった、美しい、私達はいつもボロボロ泣いてしまうから」と表現していた(浦ラジ125回より)。しかしこの日Aqoursが見せた涙、そして広いドーム中に響き渡るように想いを伝え抜いた姿。あの瞬間のAqoursに、あの日と同じきれいな涙を見たと私は思った。

 

 

 2年半前に恐らくAqoursも耳にしたであろう「μ’sコール」。その時はスタンドの関係者席にいたのだろうか。そしてこの日は紛れもなく自分達に対して送られた「Aqoursコール」をステージで耳にして、それぞれ思いが溢れていたことだろう。そしてまたこの日は虹ヶ咲のメンバーも観に来ていたとのこと。2期12話ではないが、μ’sからAqoursへ、Aqoursからまた別の誰かへと繋がっていったのだと思うと、めちゃくちゃにエモいものを感じずにはいられない。

 

 最高に楽しく、とても泣いた2日間、ラブライブ!をまた一段と好きになった。ありがとうございました。そして紅白おめでとうございます!直接言える機会があって有難かったですよね。以上です。

 

(追記)逢田さんの感想がとりわけ素敵なものだったのでシェアしておきます。

 

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