Caligula-カリギュラ- 7話 感想
アニメCaligula-カリギュラ- 7話「絶望的な状況である時こそ、笑顔をたたえることが必要だ。」感想。アニメのネタバレ有。
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どシリアスだった直後の7話に何をやるかと思えば鍋パを始めたので驚いた。しかしBパートではμと律が幸せについて探る。
■アリ鍋
マドンナの琴乃先輩までカリギュラ格言を言い出したのかと思って笑ってしまった。調べたところ「マザーグースのうた」という元ネタがあるよう。こう、"素敵なもの"と言われてしまうと男はそれ以上聞けなくなってしまいますね。ちなみに男の子はカエルとカタツムリと仔犬のシッポでできているらしい。なるほど分からん。
鍋を囲み、帰宅部の面々が幸せな顔を見せる。現実世界で便所飯をしていた鈴奈は皆で食べる鍋を美味しいと喜び、旧母親に謝ることができた美笛は食べることが嬉しくなったと言い表す。水口さんの恋路をニヤニヤ見守る女子達も楽しそう。笙悟が缶ビールで顔赤くしてる幸せな顔は流石に笑うし、鼓太郎も自己満と認めながらも活き活きと困っているNPCに手を貸す。鳴子はSNSの反応に自信と安堵を得る。
アリアが「皆で鍋を囲むってことはーー」と言いかけたが、その続きは詰まる所こういうことなのだろう。6話の最後で帰宅部を結成し、別々だったものがひとつにまとまる様子を、鍋を中心に据えることで描いたのかな。
こうしてAパートは帰宅部員それぞれの幸せの姿を見ることができた。一方で雰囲気ガラッと変わったBパートではμと主人公・律の幸せについての問答が描かれる。
■μと律
先の暴走を省みて、自分を見失っているμ。「皆がメチャクチャにやるから、私もわ~!ってなって」という語彙力がかわいい。
「どうして僕に聞く?」と聞き返す律に対して「だって…律だから」と答える。「答えになってないよ」と律は笑うが、この答えは語彙力の問題ではなく、恐らくμにとっての真の答えなのだろう。
この2人がただならぬ関係なのは6話で判明したが具体的なところまでは6話でも、そして7話でも分かることはなかった。しかし迷いが生じて、教えを請うのに選んだ相手が律であった。μの判断基準は律にある。もしかしたら存在の起源も律にあるのかもしれない。
"律の幸せ=皆の幸せ"と思い込んでいるかの様なμに対して、"幸せは人それぞれ"を回りくどく説明するが分かってもらえない。しかし何かを思い出してしまったのか、答えに窮する律を見て、律の幸せが分かった様に微笑むμ。6話の「あはっ♪」とは違う笑み、μにとっては一緒なのだろうが。
欲しいものが手に入れば幸せ。確かにそうではあるが必ずしもそうではない。この微妙でもあるが当たり前でもある感覚をμは理解することが難しい。考え方が一方的で多次元化ができていないのだろう。
そして何かを思い出した律。躁鬱かの様に高らかに講釈をたらす場面と、その発言を自ら否定している場面。μに幸せを説明する際に、二律背反と表現をしたが現実の律の中にもそれがあったのだろうか。"律"を含んだその単語に対して何か意図を感じずにはいられない。
終わってみれば7話のAパートとBパートは対比として描かれていたようにも見られる。鍋の食材の加減や恋愛模様を楽しめる人間と、その度合いを理解できないμ。琴乃が言ったお砂糖とスパイスと素敵なものでできているという表現などにもμは首をかしげることだろう。
そしてそんな7話ラストは鍋パが終わった部室を訪れる律。具無しの鍋でもご飯を加えればまた幸せ(おじや)ができる。それも考えひとつ。お話としてもお洒落な〆方だった。箸休め回には違いないが、私的には7話はとても好きであった。
■他
- 分からない顔のμちゃんかわいい。この両指を頭に当てて悩むポーズは中の人(上田麗奈さん)もよくやりますね。
- キレイな絵。μの涙の意味は分からないし、μ自体も分かっていない様子。
■OP / ED発売
TVアニメ「Caligula -カリギュラ-」OP主題歌 パラダイムボックス
- アーティスト: 佐竹笙悟(武内駿輔)式島律(沢城千春),式島律(沢城千春),ヨシダタクミ,アオヤマイクミ
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2018/05/16
- メディア: CD
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OPかっこよくて大好きです。サビ前にタメたものを一気に放出する感じ、まさしくカタルシスを意識した作りでしょうかね。
間奏に長めの台詞パートを挟む。
7話にして気付いたけどラストの砂嵐っぽくなるとこ一瞬怖い。ただの切ない歌じゃないのが良いですよね。
■カリギュラOD発売
前作(無印)はやっていなかったが、このODでカリギュラを初プレイ。展開がかなり重要そうなのでアニメ感想記事でネタバレはしませんが、私的にはかなり衝撃的でした。まだ半分過ぎただけですけど、かなり面白い。
μ・アリア、帰宅部・楽士の声優の中に推しが一人でもいれば絶対やるべき、って思うくらいにはキャラクターの心の叫びが響く。上田麗奈さんのオタクとしてはですね、「おんぼろ」は素晴らしいと思いました。以上です。